■症状

滲出型
萎縮型より進行が早く、本来はない新生血管が、脈絡膜から網膜色素上皮の下あるいは網膜と網膜色素上皮の聞に侵入して、網膜や黄斑機能が障害されます。新生血管は大変もろく、血液の成分が漏出したり、血管が破れたりする(網膜出血)と、網膜下に液体が溜まり、網膜が腫れて(網膜浮腫)ものがゆがんで見えたり、中央の視野が欠けたりします。

萎縮型
網膜色素上皮が徐々に萎縮して網膜が障害され、視力が徐々に低下していくタイプ。
詳しい原因がわかっておらず、残念ながら現在のところ治療法がありません。

■診断

眼底検査で、黄斑部に出血や腫れがあればこの病気を疑いますが、詳しくは造影検査が必要です。
当院も導入した「光干渉断層計(OCT)検査」は、網膜やその下の新生血管などの状態を、短時間で立体的に把握することができ、患者さんの負担が少ない検査です。

■治療

最近は新しい薬が開発され、回復に希望が持てる様になりました。
それでも、元の視力に戻すことは難しく、現時点では、脈絡膜新生血管の拡大を抑え退縮させ、視力を維持・改善することが目標です。
新生血管の発生を阻害する薬を使う「抗VEGF療法」や、非常に弱い出力のレーザーを照射する「光線力学的(VDT)療法」「硝子体手術Jなど様々な方法があり、
症状によって異なります。