2016年、日本ドライアイ研究会がそれまでの診断基準を大改訂し、「ドライアイの本質は涙液層 (涙の層) の不安定化にある」という新しい定義と診断基準が発表されました。


診断基準1

「眼不快感、 視機能などの自覚症状」 というのは下記の項目です。
□ 目が疲れる
□ 目がごろごろする
□ 目が乾いた感じがある
□ 目に不快感がある
□ 目がヒリヒリ痛い
□ 目が赤い
□ 朝、目が開けにくい
□ 目がくしゃくしゃする
□ 白っぽい目ヤニがでる
□ なんとなく見づらい
□ 時々かすんで見える
□ 最近視力が低下したようだ

診断基準2

「涙液層破壊時間・BUT」とは、目の表面を覆っている涙が、どのくらいの時間で乾燥し始めるかを調べる検査です。
まばたきを止めて正面を見ていると、次第に目の表面が乾いてきますが、この時間を英語で BUT(Break UpTime) と呼びます。
BUT の正常値は 10 秒以上で、5 秒以下の場合、ドライアイと診断されます。

治療法の新しい考え方

涙液層の安定を高めるために、目の表面に不足している成分を補充する眼局所治療のコンセプト、『TFOT(Tear Film Oriented Therapy)・眼表面の層別治療』という、世界に先駆けた治療の考え方が提唱され、当院もそれに従って治療を行っています。