「長期間使用タイプSCL」での悩みだった これら二つの問題は「使い捨てSCL」の登場で解決するだろうと眼科医は期待しました。
2週間間隔で新しいSCLに交換することで、タンパク質の蓄積も抑えられ、ばい菌の繁殖も減少するから、感染症もアレルギーも起こらなくなるだろうと考えたからです。
しかし、残念ながらそううまくはいきませんでした。
日本コンタクトレンズ学会が、平成19年4月から1年間、全国224カ所の眼科施設からのデータを 解析した研究があります。( 日本コンタクトレンズ学会HP 参照)

入院が必要となった重症角膜感染症が228例で、角膜に残った濁りのため、眼鏡やコンタクトレンズでどんなに矯正しても、約1/5の症例が視力表の一番上も見えない結果となり、半数近い症例に著明な視力低下の後遺症が残ってしまいました。
その方たちのレンズの扱いには、次の様な特徴がありました。

これは大変心配な数字です! 思いあたる方はおられませんか?
使い捨てSCLという「目に優しいSCL」になったのに、むしろ眼障害が増えているのは、 レンズケアが以前よりルーズになっているからと思われるのです。

ドキッとした方は、「角膜感染症」「SCLアレルギー」予備軍かもしれませんよ。