糖尿病網膜症は「糖尿病」という全身病に伴う目の病気です。

糖尿病が原因で、目の中でフィルムのはたらきをしている網膜が傷つき、視力が低下する病気です。
糖尿病腎症、糖尿病神経症と並んで、糖尿病の三大合併症といわれ、失明原因第2位。

糖尿病がある方は、1年に1回の「眼底検査」を受けることが早期発見につながります。

糖尿病自体が日本人に大変多い病気で、2011年には1000万人を超え、成人人口(20〜79歳)の11%に相当、予備軍も含めると2000万人を超える国民病です。また、糖尿病患者のおよそ30%が網膜症を患っておられ、年間3000人の失明者を生んでいると言われています。糖尿病を発症して10年以上経過した患者さんは、網膜症発症率が更に高いと言われていますので、『眼底検査』を受けたことがない方は要注意です。自覚症状がなくとも、積極的に健診を受け糖尿病の発見に努めましょう。

症状

糖尿病にかかると血液中の糖分の多い状態が続き、やがて糖が血管を傷付けるようになります。
目の、網膜にある血管は細いので、特に障害を受けやすく、血管が詰まったり、出血したりする様になります。
もともとある血管が機能しなくなると、目に栄養を送るために新しい血管(新生血管)が作られますが、この血管はとてももろく、成分漏れや出血を起こし、「視力がかすむ」「視力の低下」等の症状の原因になり、更に病気が進行すると失明の原因にもなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病気の進行と治療

糖尿病を治療される内科の医師からの紹介で眼科を受診され、眼底検査を始める方も多く、内科医と眼科医の連携が大切な病気です。